今を乗り越えるための化粧品

美容の哲学

なぜ化粧品が必要なのか。

もちろん、肌の健康を保ち、よりよい毎日を送るため。

でも、美容の世界に長くいても、美容って何だろうって考えることがよくあります。

今は化粧品を販売したり、メイクアップやマッサージを施したりといった、直接美容に関わる仕事はしていません。美容の記事を書くという関わりのみです。でも時々この疑問はいろいろな場面でふっとわいてきます。

シーズンごとに新商品が出て、もちろん相手とその肌を思ってというのが大半の理由ではありますが、危機感を植えつけるような言い回しで購買を促すこと。間違ってはいないけれど、(私自身もそんなに買う必要があるのかというくらいいろいろ揃えていましたが)化粧品ってそんなに大切なんだろうかと。

もちろん、「美容」とは美しくすることの意であり、化粧品で美しくするに限ったことではありません。だけど、化粧品の販売員として働いていたころは、美容に占める化粧品の存在がとてつもなく大きかったのです。まだ美容医療がそれほど浸透していなかったからというのもあるでしょう。

ちょっと離れた今思うのは、

化粧品には嫌な一日や辛い夜をのりきるためのパワーがあるということです。

人生、いくら気を付けていても傷つくことを言われたり、困難な状況がやってきたり、努力が報われなかったり、いろいろあります。

そんなことは明日には忘れてしまうかもしれない、そのうち報われる日が来るかもしれない。でも、今何かにすがりたい。

そんな時にハイブランドの持つ力が支えてくれたり、香りで心が軽くなったり、ぷるぷるになった自分の肌に満たされたり、真っ赤な口紅に勇気をもらえたり、きれいな指先に自信を持てたりするんだなと。

辛さの度合いによっては気休めにしかならないだろうし、深刻な状況におかれていればそもそも美容なんて頭から消えてしまうもの。

でも一瞬一瞬を乗り切る、もうちょっとがんばってみようと、心を動かすパワーは確実にある。

私にとっては、それが美容や読書であるけれど、人それぞれ今を乗り切る何かを持って生きているんだろうな、と思います。

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