私が何よりもこだわってきたのは髪、ロングヘアでした。
高校の部活動を引退してから40代半ばまで、肩より短く切ったことはなく、ほとんどの時期を胸のラインより下まで伸ばして過ごしてきました。
何故そこまでロングヘアにこだわっていたのか、それは、ロングヘアでいられる自分でいたかったのだと思います。
身長を考えると長すぎる髪はバランスが悪いし、お手入れも大変です。ちゃんとケアして美しいロングをキープできるのでなければ、ロングでいる資格がないくらいに思っていました。それができるうちはロングでいよう、という妙なプライドがあったのです。
それなのに、なんかどうでもいいや~と、今までのこだわりは一体何だったのだろうというくらい、ロングへの執着がなくなったのが昨年。
新しい自分になりたい、みたいな強い決意があったわけではなく、ほんとにもういいやって思えました。
実際に短くしてみると、といってもぎりぎりアップにできる長さは保ちましたが、これがほんとうに楽なのです。
まず髪を乾かす時間が圧倒的に短くなりました。これまで私はどれだけの時間を髪を乾かすことに費やしてきたのだろうと考えるのは怖いので辞めました。そう、ちゃんと濡れたままにしないというルールも徹底的に守ってきたのです。髪が短いというのは、ちょっぴり地球に優しいことなのかも、とも感じました。
部屋に散らばる抜け毛も少ない(実際には少なくなったのではなく、単純に短い分だけ総量が減ったように見えるだけ)。
ヘアケア剤の減りも少なく、髪の重さでぺたんとしていた頭頂部がふっくらし、アレンジのバリエーションも増えました。似合う洋服も増えたように思います。
周りの人から言われたのは、「表情が明るくなった」「女っぽすぎなくていいね」「若く見える」など、嬉しいことにかなり褒められました。
私にとってはいいことばかり、とはいえ、別に髪を切れといっているわけでは決してなく、こだわりをいったん手放してみるのもいいかもねっていうこと。
私の場合はこだわってきた時間が長すぎたため、手放したときの変化が大きかったのかもしれません。
髪に限らず、こうしなければ、こうするべきは、時々ほんとに?って考え直してみるのも必要なのかもしれませんね。
とはいえ、ロングでい続けた自分を後悔していません。ドライヤーをかける時間が減ることも、ファッションもヘアスタイルも楽しめる幅が広がることもわかっていたけどやらなかったのだから。
ロングヘアでいることは、私はこういう人であるという何かが欲しかったときに、自分で自分を守るためのひとつであったのかなとも思います。
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